国際エネルギー分析と政策研究ユニット

設置日:14/7/9

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趣旨

エネルギー問題は多面的で、本来的に国際的なものである。また、わが国においては2011年の福島原子力発電所事故以降特にエネルギー問題の重要性が増し、これに伴って、従来以上にエネルギー問題に対する国民理解やエネルギー政策に関する透明性や関係者との意思疎通を向上・円滑化することが求められている。また国際的に見ると、中国やインド、ASEANの目覚しい経済成長とともにエネルギー需要の重心がこの地域に移動し、こういった東アジアのエネルギー需給や政策動向抜きには世界のエネルギーやその展望は語れなくなってきている。一方で、東アジア地域における国際的なエネルギーのガバナンスについて見ると、APEC等さまざまな場でエネルギー問題が議論されてはいるものの、各国間の情報や政策の透明性が十分に確保されているとは言いがたい状況である。おりしも、新興国等のエネルギー需要の急増やシェール革命等に伴って世界のエネルギー需給の構造変化が継続する中、東アジアを中心とした地域のエネルギー需給構造や政策等を分析し、国際的観点から議論を喚起し問題提起していくこと、また、最新のエネルギー政策やその成果をベンチマークとして、当該政府に政策提言をしていくことは、わが国や東アジア地域にとって意味のあることである。このような観点から、東アジア地域を中心とした地域、各国におけるエネルギー需給を分析し、その政策を評価し、それを踏まえて政策提言を行うことを目的とするユニットを設置することとする。

内容

研究テーマ候補の例としては、下記のようなものがある。これらは一義的には個別の国に着目するものだが、ASEANやGMS(メコン川流域地域)、あるいはより広く東アジア等の地域的な枠組みを念頭に調査・分析を行う。また、調査・研究の実施に当たっては、関係省庁の横断的な議論やエネルギー需要者、ASEAN等東アジアの研究者等関係者との議論を重視し、学術的であると同時に現実的に行うこととし、その成果を政策提言として発信していく。

  • テクノロジーアセスメントを活用した省エネや再生可能エネルギー促進のためのエネルギー・ロードマップ検討
  • エネルギーインフラのコネクティビティ向上
  • エネルギー貧困対策
  • 市場機能の向上と価格形成

活動報告

2011年度ERIAプロジェクト報告 エネルギー効率化ロードマップ
2012年7月-2013年6月 ERIAプロジェクト活動報告 - ラオスとミャンマーのエネルギー政策の課題
ミャンマー「エネルギー政策ワークショップ」(芳川恒志特任教授)(2014年9月1日)
カンボジアThe 3rd East Asia Summit Energy Efficiency Conference参加報告(山口健介)(2015年1月16日)
2013年7月-2014年6月 ERIAプロジェクト活動報告 - ミャンマー地方部におけるエネルギーアクセス:ボトムアップ・アプローチによる電化政策(2015年4月24日)

イベント開催報告

エネルギー政策ラウンドテーブル2012
   第1回 新しい時代のエネルギー政策構築に向けて (2012年2月21日)
   第2回 アジアのエネルギーをめぐる課題と展望 (2012年4月20日)
   第3回 外から見た日本のエネルギー政策 (2012年7月12日)
   第4回 中国のエネルギーの展望とエネルギー政策 (2012年10月11日)
   第5回 エネルギー技術のイノベーションがもたらす可能性(2012年12月19日)
   第6回 世界の中の日本 エネルギー政策の方向性(2013年1月31日)
第1回 PARI-ERI ジョイント・ワークショップ (2013年12月16日)
第2回 PARI-ERI ジョイント・ワークショップ (2014年4月4日)
第3回 PARI-ERI ジョイント・ワークショップ (2014年10月2日)
政策ビジョン研究センター/ミャンマー家畜・漁業・地方開発省主催ワークショップ『ミャンマー地方電化の現状と今後の政策』開催報告(速報版) (2014年11月28日)
政策ビジョン研究センター/ミャンマー家畜・漁業・地方開発省主催ワークショップ『ミャンマー地方電化の現状と今後の政策』開催報告(詳細版) (2014年11月28日)
国際シンポジウム『ミャンマーにおけるエネルギー政策の発展—現状、展望と政策提言』 開催報告(2015年2月6日)
『グローバルエネルギーの潮流』 開催報告 (2015年2月17日)
第4回 PARI-ERI ジョイント・ワークショップ (2015年2月24日)
第2回政策ビジョン研究センター/ミャンマー家畜・漁業・地方開発省主催ワークショップ 開催報告 (2015年5月25日)
『グローバルなエネルギー需給の展望と日本及びASEANの課題』 開催報告 (2015年9月16日)
第5回 PARI-ERI ジョイント・ワークショップ (2015年9月24日)
ワークショップ ミャンマーと大メコン地域(Greater Mekong Subregion, GMS)における電化の将来 (2016年1月28日)
Report - Workshop on ASEAN Energy Connectivity: Energy Connectivity Scenario in Greater Mekong Subregion (英語) (2016年9月9日)
Stocktaking and Way Forward for Further Improvement of Rural Electricity Access in Myanmar (英語)(2016年11月11日)

関連記事

インタビュー

エネルギーの脆弱性克服に「成功しすぎた」日本(芳川 恒志 特任教授) 2012/10/30

自動車技術会「自動車技術」 Vol.67 No.11

自動車技術 Vol67 No11(記事名:「エネルギー政策の潮流」)
芳川 恒志特任教授
下記は上記会報に掲載された同名記事を加筆・修正したものです。
エネルギー政策の潮流① (1. 概観  2. 「シェール革命」)
エネルギー政策の潮流② (3. ゲームチャンジャー  4. 3つのE  5. 省エネ)
エネルギー政策の潮流③ (6. グローバルなエネルギーガバナンス  7. エネルギー技術の役割  8. 将来への課題)

アジ研ワールド・トレンド 2015年11月号

中国〜ミャンマー石油天然ガスパイプラインの建設に対する考察—国内の政策過程と国際エネルギー調達をめぐって(劉大煒・山口健介)(要旨)

バンコク日本人商工会議所所報 2016年1月号

ミャンマー水力開発における社会的バリア解消のためのヒント:モントンダムのフィールド調査を手掛かりに(劉大煒・山口健介)(要旨)

Nikkei Asian Review

Hydropower threatens peace in Myanmar -- but it doesn't have to(英語、UCバークレーとの共同研究の結果についての山口健介特任助教とNoah Kittner氏の記事) 
紹介ページ(日本語)

責任者

坂田一郎教授(政策ビジョン研究センター、工学系研究科教授・専攻長(TMI))、芳川恒志特任教授(政策ビジョン研究センター、公共政策大学院兼務)

ユニット構成メンバー

城山英明教授(政策ビジョン研究センター副センター長、公共政策大学院、法学政治学研究科)、杉山昌広准教授(政策ビジョン研究センター)、山口健介特任助教(政策ビジョン研究センター)、清野正幸特任研究員(政策ビジョン研究センター)、デル=バリオ=アルバレス・ダニエル特任研究員(政策ビジョン研究センター)、石井好正客員研究員(政策ビジョン研究センター)