健康経営研究ユニット

設置日:12/6/1

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趣旨

人々の健康(health)と生産性(productivity)を同時にマネッジする「健康経営(Health and Productivity Management)」の推進は、超少子・高齢社会日本における最大の政策課題の1つである。当ユニットは、健康経営について国際比較可能な理論的・実証的研究を推進し、日本の経済社会におけるその普及・定着を図ることを目指している。

内容

Mission

  • 理論的・実践的フレームワークの構築と発信
  • 健康リスクの測定・分析による問題の明確化と、効果的な介入の推進
  • 健康関連コストの構造を明らかにし、健康経営の推進が全体のコスト縮小に寄与することを検証
  • 健康への投資効果を可視化する仕組みづくりにより、日本における健康経営の確立

Background

  • 近年の超少子・高齢化の進展に伴い、生産年齢人口の減少や生活習慣病等の増加といった構造的な問題が顕在化しており、生産性の維持や医療保険の持続的な運営を可能とする社会的な取り組みが求められている。
  • 米国における先行研究によれば、従業員の健康に関連する総コストのうち、生産性の損失が4分の3を占めるのに対し、医療・薬剤費は24%を占めるに過ぎないという(Healthy Workforce 2010)。最大の項目は、プレゼンティーイズム(何らかの疾患や症状を抱えながら出勤してはいるが、業務遂行能力や生産性が低下している状態)となっている。健康経営は「健康と生産性」の両方をマネジし、健康関連コスト全体を小さくすることを目指した取り組みであると考えられる。

※プレゼンティーズムとは、「何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態」をさす。

健康経営研究スキーム

健康関連総コストの推計
日本においては、これまで、保険者による医療費の適正化や、事業主による従業員の健康維持・増進が、それぞれの視点から実施されてきているが、健康経営の考え方は、これらを統合し、「全体最適」を目指す新たな取組みと捉えることができる。

健康リスク評価
健康関連総コストと健康リスク項目(生活習慣や身体データ)の間に一定の相関があることを示す研究蓄積がある。健康リスクが増えると健康関連総コストも高くなる。健康リスクの該当項目数により当該組織の健康リスクレベルを低・中・高リスクに区分し、加入者のリスク構造を可視化し、相対化する手法(健康リスク評価)がある。こうした健康リスク評価を行うことで健康課題を可視化し、有効な介入につなげる。

健康経営研究の枠組み

活動報告

責任者

尾形 裕也特任教授(政策ビジョン研究センター)

ユニット構成メンバー

城山 英明教授(政策ビジョン研究センター、公共政策大学院、法学政治学研究科)、津野 陽子特任助教(政策ビジョン研究センター)、古井 祐司特任助教(政策ビジョン研究センター)